第14回

アテネにかこつけて編
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(1)関節(ジョイント)の話


ヨロンマラソンでも頑張れの幟が数多く
 アテネで躍進を続けている女子柔道のなかで、57キロ級の日下部選手が敗退した原因は、膝の故障にあったそうな。私の右膝も弱点なので同情してしまう。体操男子団体総合では見事日本の選手達が金メダルを取ったが、競技の終わりの着地する時は、全体重が足の膝に掛かるのを見ていると、凄いなーと掛け値なく感心する。鍛えれば出来るんだ。

 一流選手でなくても膝の故障で困っている人は多い。膝に限らず、股関節、肩、肘、手首等々人間の関節部分の動きが悪くて困るのはざらだ。私にしても、ジョギングで今のところ一度に走る距離は10km余りだが、この程度でも慣れるまでにはあちらこちらが痛む。1km程走った頃から、先ずは股関節部がちくちく反応を示し始め、その痛みが薄れると今度は膝が痛くなってくる。こうなってきたら限度に近づいていると思わなければ危険だ。痛みとは人体の発する非常信号と心得ておくべきだろう。念の為に、レントゲンを撮って診てもらうと、これは加齢現象だとか。(例の口うるさいお医者さんの意見だ)
 勿論、関節部分に付着している筋肉の存在を忘れる事は出来なくて、むしろこの筋肉の働きを活性化しておく必要が大前提だが、その話は以前にも取り上げた通り非常に難しい。でも、大女優の森光子さんが「70歳からでも遅くない」と筋トレの効能を述べている。真似しようじゃありませんか!!


新聞も書き立てる「がんばれ、ニッポン」
 老化現象として関節のトラブルで困っている人の為に、人工関節の需要が増えてきていて、メーカーも耐久性のある製品を作り出しているそうだ。そもそも関節・イコール・ジョイントと思っている。現役時代、自動車部品メーカーに勤めていた時、ハンドルと前輪との繋ぎ目などに使われていているジョイントの製作などにも関わっていた。問題はスムーズに動き、激しく動いても磨耗しない事で、ポイントになるのは球面部をいかに眞球にするかだった。一見鏡のようにピカピカにするのが理想だが、難しいものだった。

 人工関節メーカーでは、球面の凸凹を0.00002ミリにするのに、熟練者でも2時間掛かると言う。(8月15日、朝日新聞)髪の毛の太さは約0.05ミリで、家内が「目に睫毛が入ったから」と言うのを取ってやるが、目で見える範囲の限界だろう。職場の友達で0.001ミリの凸凹を、爪の先で引っかく事で判断する特技の持ち主がいたが、人工関節の凸凹は到底判断のしようが無い。ミクロの時代というより、今はナノの時代。ほんと、時代遅れになってしまった。こうなれば、人工関節のお世話にならぬよう足腰を鍛えて、一日でも長持ちするようにしよう。(2004.08.17 亀野稔)

(2)がんばれ、ニッポン!!


早く行けと言われても、下は氷の割れ目
  寝不足気味のアテネ・オリンピックもようやく終わった。テレビの中から「頑張れ、日本!」と上気したアナウンサーの大声が、幾度となく夜中のお茶の間に響いたことか。日本の選手が獲得したメダル数は、今までで最高の数とは、先ずは選手の皆さんにおめでとう!!
 しかし「頑張れ」と言われて頑張れたのだろうかと考えてくると、どうもそうではないような気がする。つい最近、北京でのサッカーのアジアカップで、中国の人達の「加油、加油!!」の熱烈的な大声援にも関わらず日本チームが勝ってしまい、その反動もあってか、反日的感情が激化してトラブルを起こしたのは記憶に新しい。ヨロンマラソンでも、疲れが出始めてきた折り返しからは、「頑張れ!」と言われても、(これでも一生懸命に走っているんです。本当に期待に添えなくて残念です)というのが実情で、ゴールまでが本当に遠い。今年は特にご声援に応えることが出来なくて、本当にごめんなさい!

 約30年前の昔話で申し訳ないが、元気いっぱいの夏。北アルプスの立山から槍ガ岳まで友人と共に縦走した事がある。弥陀ヶ原で登山バスを降りて、そこから先ずは立山を目指すのだが、夏山シーズンの事とて登山客が多く、最初の難関の大谷での狭い道だと長い列になってしまう。ここは一旦下って又登るのだが、山に慣れない人にはちょっとした難所で、登山者の列が止まってしまう事もしばしば。その時は血気盛んな私が「ファイト、ファイト、頑張れ!!」とかけ声。直ぐに思いがけない声が後ろから「皆、精一杯頑張っているんだ。こんな危ないところで言う言葉じゃない!!」
 ハッとした。そうなんだ、個々の体力は皆違うのだ。皆、自分自身は一生懸命にやっているのだという事に気が付いたのです。


凄いスパートの野口みずきさん
 アテネでよい成績を残した選手の殆どは、苦しいトレーニングを頑張って耐えて来たからこそ結果が出せたのだと話していた。野口みずきさんの25kmからのスパートは、頑張って出来たのではなく、計算の上と言うから素晴らしい。

 翻って私。この11月のマラソンに備えて、夏の間はエンジンが冷えない程度の走りしかしていない。言うてもポンコツエンジンの事だ。そうとうくたびれてきているのでは??  
 昨年の夏のデータを引っ張り出してきて、1分間の歩数の平均値を見ると、昨年の182歩に対して今年は177歩に減ってきている。えらいこっちゃ!!しらずしらずに能力が低下してきているのか・・・例の悪口医者は、「あちらこちらが痛んだり故障したりして、だんだん走れなくなるものだ。それを老化と言うんだ」と断言してたっけ。
 秋の始まりは、日暮れの早さを感じる時期。アキアカネも群れ飛び始めた。今から頑張って間に合うのだろうか・・・・・(
2004.09.04 亀野稔)