第17回

猿も描く絵
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山根さん、吉川さん、お世話になりました。刺身の手づまみ食いで、美味しい!!
 猿と言ってもチンパンジーだが、数字を理解して足し算をこなす知能を持っている事は、TVなどの報道で承知していたが、絵を描くチンパンジーがいる事が朝日新聞に載っていた。(9月17日)はっきりした形を描いたもので無く、所謂抽象画で、キャンバスにいろいろな色彩を塗りたくった?としか思えない。雌の若い3歳程度のチンパンジーが能力を発揮するようだ。私もチンパンジーのような抽象画ではないが、絵を描くのは好きだ。

 猿、いや、去る99年3月、ヨロンマラソンに参加の為に出発する前に、茶花小学校の和田校長先生に宛てて、10枚ほどの返信用葉書をお送りした事がある。内容は「強力ガイドを求む」と、実に勝手な願いで、与論島の知らない所を茶小の児童に教えて貰おうと企んだのだ。その時に魚つりガイドとして手を挙げてくれたのが、山根諒君と吉川賢志君、観光ガイドとして名乗り出てくれたのが高田昌孝君。
 魚つりでは、山根君と吉川君には本当にお世話になってしまった。諒君のご両親まで応援を頂いて、江が島の波止場で釣り三昧の一日を満喫させて頂いた。ガイドを名乗るだけあって、流石の腕前の諒君は、早々に大物を釣り上げ、お父さんが早速手際よく三枚に下ろし、手回し良く準備されていたワサビ醤油で頂いたコリコリの刺身は絶品だった。私の釣果は?いまいちで終わったが、与論島の魚は、どうも人見知りする悪い癖を持っているのかも・・・・・


絵のモデルさんはユンヌ楽園のアダン。完成はいつ?
 高田君はユンヌ楽園の息子さん。当然の事ながら半日を楽園を見学させていただいた。与論島はさとうきび畑が大半を占める地味な島で、隣の沖永良部が花の島を歌っているのとは大違い。けれどユンヌ楽園の中は色とりどりで賑やか。狭いながらも手入れが行き届いていて好感を持てる。その中で一際目に付いたのが大きなアダンの木。与論島で多く目にするアダンの木は、幹と細長い葉っぱが入り乱れてクシャクシャになって生えていて、大きな実がだらしなくぶら下がっている。言うなれば余り見栄えの良くないスタイルだ。ユンヌ楽園のアダンの木は自由自在に伸びた枝ぶりが、盆栽の松とは正反対の格好で、チンパンジーの描く抽象画とそっくりみたい!!

 与論島から帰ってから、このアダンの木と藁葺きの古い民家をメインにして、絵を描き始めた。もう4年ほどになるが、まだ仕上がっていない。とにかく雑用(野暮用)が多くて絵の前に座る時間がないのだ。家内は「その程度で良いのでは?」と言うが、よく見るとどうも気になる個所が次々に出てくるのだ。その辺りがチンパンジー画伯との相違かもしれない。絵が仕上がったら、次女が居間に飾りたいと嬉しい事を言ってくれるが、完成予定日は?と聞かれるのが辛い。おまけに「ちゃんと額に入れて持ってきて」と注文まで付いている。(2004.09.20 亀野稔)