第23回

娘さんよく聞けよ
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飯盒のご飯、美味く炊けるかな??


何は無くとも飯盒のご飯で腹ごしらえ


ガソリン用ランタンの明かりは明るくて暖かい


台風でやられても強いアダムとイブの申し子の無花果の生命力


与論島点描 本当にきれいだなー(大金久海岸で)
 新潟県中越地震の発生から4日過ぎて、10万人を越える人が避難所にいるのは痛ましい限りだ。最初は飲み水やパンすら行き届かなかったのが、陸上自衛隊が新潟県やボランティアと協力して炊き出しを始め、1万食分以上を被災地へ運んでいると報じられた。(10月26日)
  少しは気の休まる話だ。けれど、それが待ち構えておられる人の口に入る頃には、すっかり冷えてしまっているのではなかろうかと案じる。炊き出しを避難所の横でやったら、暖かい湯気の上がるのを食べる事が出来、寸時ながら身も心も温もるのではないだろうか。
 TVの情報では、テントやビニールハウスで避難生活をされている家族の姿もあった。食材さえあれば温かい食事と、これも大切なプライバシーも確保出来る。誰にでも出来るものではないけれど、自己完結型である山登りの経験が、こんな非常時には生かされるのではなかろうか。(10.27)

 「山男の歌」って知っていますか?キャンプの夜によく歌われたものだからご記憶の方も多い事だろう。その一節に、
「娘さんよく聞けよ 山男の好物はよ 山の便りによ 飯盒の飯だよ」
 山登りをしていての楽しみの一つに食事がある。いやいや、楽しみと言うより絶対必要条件かもしれない。ぺこぺこのお腹を辛抱していたら、それこそ遭難ものだ。
 私の自慢だが、何処ででも飯盒で上手にご飯を炊く事が出来る。火加減、水加減、どれが違っても美味いご飯は炊けない。何処ででもと言うのが問題で、高度1500m以上になると気圧が低くなってきて、ゴッチン飯になってしまうのだが、そこは私に任せて!!2500mまではOK。(それ以上は経験なし)何が無くとも飯盒で炊きたてのご飯が有ればおかずに梅干を一個。後は温かい味噌汁があれば言う事なし。私と一緒に山登りをして痩せたという友達はいない。
 こんな食事を被災者の人々にもと思ってしまう。

 一つ提案がある。学校でキャンプ生活の実習を義務付けてみるのはどうだろうか。小学校の夏休み中の行事として、校庭でキャンプをやっているのは知っているが、テント内で一泊するのが主目的のようだ。おまけに父兄が付きっ切りで世話をするのだから、遊びにしかなっていない。必要なのはサバイバル状態でも、食う、寝る術をマスターする事で、知っておけば随分余裕が持てる。でも、お堅い教育関係者はうんと言わないだろうなー。残念である。
 「娘さんよく聞けよ 山男に惚れるなら 上手に炊けてるかよ? 飯盒のご飯は」
パートナーの選択には注意してね。最近ではカタカナでアウトドアライフになるのだけれど、これなら四駆のワゴン車とセットで、更に強力なバーナーや炊飯セットに明るいランタン、居住性の良いテントに寒さ知らずの寝袋など、便利の良い道具も一緒で快適だ。これらを否定する訳ではないが、サバイバル時にそれらの装備が入手出来るかどうか。
 最悪事を想像してみよう。枯れ枝を集めてきて火を熾す。やってみると良く分かるが、これが結構難しい作業だ。(最近は焚き火をする事すら危険なので、殆どの場所で禁止されている)首尾よく火が燃えてきたら飯盒で美味いご飯を炊く。そんな能力が有れば、非常時にも心丈夫だと思うのだが・・・ (2004.10.31 亀野稔)