番外編 26

ぶらり旅(その五) 雨の与論島
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供利港での完全装備の釣り人たち 雨なんか平気 平気


早々にもずくそばの昼食


雨に閉じ込められた 猛烈な降りかただ


狭い部屋の中に広げた雨具やシャツなどいと哀れ いとおかしかな


三日目にして始めての有泉 コップの底から3センチ


古川先生がニコニコしながらビデオカメラをセット

 5月31日、水曜日。夜中から雨の音が絶える事がなかった。おまけに何処からか蚊が入って来ていて5ヶ所ほど噛まれてかゆい。どうも今日は先行きが悪そうな雰囲気。
 朝一番にジッチャの容態を伺いに行くが、変化なさそうなので一安心。でも、おばあさんがずっと付き添っておられて疲れを出さなければ良いがと心配してしまう。昨日からマサ子さんが所用で島を立たれているので話し相手が一抜けて、これは初めから分かっていたからしようがない。その分、病室にいる時間が長くなるが、こんな私の話相手で良いのだったらお安い事だ。

 雨を怖がっていたら与論島暮らしは成り立たない。濡れるのを承知の上で釣りに出かける事にした。けれど・・・
 供利港の岸壁の先端部には6人ほどの釣り人が、完全装備の雨仕度で頑張っている。風も加わって、この状態では素人の私には一寸無理。江ヶ島の方に偵察に行ってみたが、波の寄せてくる方向が尚悪いので、再度供利港へ転進して、皆の邪魔にならぬような場所で釣りの用意をし始めた。けれど、雨風は弱まる事はなく、ビニール合羽だけの軽装ではズボンの裾から足元にかけて浸水。靴はランニング用しか用意していないのでズブズブズブ・・・・・ベテランの釣師でも「今日は駄目だな」と諦めて引揚げる人が出て来ている状態では、もう限度オーバー。少々早いが昼食をと、与論空港前のもずくそば屋さんに入る。まだ午前11時。
 こういう日はじたばたしてもどうにもならないから、Aコープでお八つ用にサーダーアンダーギを買ってから早々に楽園荘に戻ってくる。車を止めて部屋へ戻ろうとしても、車から出るのが躊躇するほどの大降り。この雨がサトウキビに優しいんだ。午前11時55分。まだお昼前ではないか。充分に小降りになるのを待って部屋へ戻る。午後は読書タイムとしよう。狭い部屋の中に濡れたシャツや雨具などを広げたら、一寸哀れな感じ。まぁ、本を読むのには一向に差し支えは無い。お茶とサーダーアンダーギを口にしながら、雨の音を聞きながらページを繰って過ごす。 (2006.07.09)

 夕食時には、今回始めて有泉をコップに3センチの高さまで入れてもらって味わう。ずっとスポーツ漬けの毎晩だったから、やっと与論島での夜なんだと思っていたら、古川先生から電話。「今夜、アイランド放送としてのインタビューに行くので・・」 こうなるんだったら有泉を飲まなかった方が良かったと思ったが、既に手遅れ。ほんとにアルコールには弱いんです。困ったな・・・・・
 午後8時、古川先生がビデオカメラを持って来られた。ニコニコしながらカメラを目の前にセットされて、「ヨロンマラソンに就いて話を・・」と言われても、すらすらと言葉が出るほどの話術の持ち合わせは無い。何をしゃべったか全然記憶にないが、詳しくはアイランド放送の今月の特番として載せて下さっているので、そちらを見て頂く方が確かなんだけれど、肝心の私のパソコンでは電話回線なので手出しが出来ない。旅の恥はかき捨てとご容赦願うよりしようがない。ゴメンナサイ!!
 1時間ほどカメラが回っていて、終わってから古川先生の曰く「最近治安が悪くて困っているんだ・・」
 与論島でも世俗の悪が浸透してきたのかと思ったら、なんとケニアの話に飛躍している。先生の意識は世界中を飛び回っていて、困っている人達の為の医療施設が、盗みや攻撃の対象にされてしまうのだそうだ。本当は古川先生をインタビューした方が迫力があるのではなかったのかと思ってしまう。 (2006.07.11 亀野 稔)