番外編 43

2007ヨロンマラソン(その11) 晴れ男、晴れ女
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茶花海岸の前でゼッケンの引き換えを


晴れればきれいな海を眺めながらの昼食


今年はヤケにバッタが多い


3月でも泳げますよ 皆田海岸で


例によって相田みつをさんの書から「坂道へきたら・・」


特別ゲストの谷川真理さん指導のストレッチを


フルマラソンのスタート 長い一日の始まり

 3月1日に与論島に来てからは、早々にTシャツ一枚の軽装で快適とは嬉しい。これでこそ与論島に来た甲斐がある。それでも、南東の風に乗って雨雲も運んでくるみたいで晴れていたかと思えば急変して雨が降って来る事が有る。油断も隙もあったもんじゃない。慣れてしまえばこんなもんだと思うのだが、濡れても寒くないから許せる範囲だ。

 土曜日の午前に茶花海岸の前で選手登録と、出場メンバー表やゼッケンを貰って茶花の海岸で昼食。不安定なお天気もどうやら落ち着いてきた様子に、これなら泳ぎに行けそう。
  出発前、優衣に3月上旬でも海水浴が出来るから水泳着を用意して置くように言ったが、半分は信用していなかったみたい。でも一旦晴れたら暑い位の体感温度だ。
 早々に皆田海岸へ家内と優衣とで向かう。暖かい気候とバッタの異常繁殖は何か因果関係があるのだろうか。今回はあちらこちらで威勢良く飛び回っている。植物なら何でも食べ尽してしまう脅威は奇遇であったら良いが。流石のバッタもここまでは押し寄せてこない皆田の海岸は、何時もの事ながら誰もいない真っ白な砂浜と蒼い海、白いリーフが輝いている。
私にしても以前は3月に与論島で泳げるなんて考えた事も無かった。けれど、田中さんから2月に泳いだ事があるとメールを頂戴し、それならと水泳着を用意して、マラソンが終わってから一緒に泳いだのが、もう数年前の事。気温とは無関係みたいに海水温度が結構高くて、海に入ってしまえば「何だ、寒くないじゃん」
 またまた昔の事で恐縮だが、5月頃に中学校のプールを利用させてもらっていた時は、地下水をそのまま使っていて18℃と言っていたから、それなんかに比べたら遥かに暖かい。
 余分な事をもう一つ。海水着とランニングパンツは良く似ているが、水中では全く別物になってしまう。ランパンでは肌の間に水を孕んでしまい、泳ぎにくい事夥しい。水着はその点上手く出来ている。逆に海水着をランパンの代わりに穿いて走ってみたらどうだろう。問題ないように思うが・・・・・
 大会を明日に控えてノウテンキに海水浴などしている場合ではない筈。そうそう、Tシャツの前と後にゼッケンを、ランニングシューズにチップを取り付けた。優衣もひまわりキッズのTシャツを頂戴して来た。
 これで準備完了。後はケセラーセラ・・・・・なるようにしかならない。与論町図書館でお借りしてきた相田みつをさんの書に、ヨロンマラソンを走るのにぴったりの言葉を見つけた。
「坂道へきたら思いきってゆっくりやすむことですよ 坂道でむりをすると息がきれます みつを」
 そうだ、その通りだ。坂道だらけのヨロンマラソンのコースで無理をすると、後半がガタガタになってしまう。今まで折り返してからまともな走りをした記憶が無い。

 3月4日、午前4時半。幸いお天気は良さそう。同宿のMさんがパソコンのアメダス画面を映し出してくれたのを見ると、雨雲は与論島の北西側にあって、もう通り過ぎた事を示している。これなら安心だ。楽園荘を出発する時でも、全然寒くなくてウインドブレーカを着る必要も無く、TシャツとランパンだけでOK。近年に無い傾向で、今年は「晴れ男、晴れ女」ばかりが参加したせいかも??しれない。会場へ向かう自動車が大金久海岸に沿って走っている時に東の空に真っ赤な太陽が顔を出しているのもそのせいか??
 スタート前の緊張を和らげてくれるのが、特別ゲストの谷川真理さんの指導のストレッチ運動で体も少しはほぐれていく。

 午前8時、長い一日の始まりだ。最初は追い風だが、余り気にしない方が良い。何れかは向かい風になるのだから。最初の1kmのラップを見ると6分20秒。これは予定より少し早い。案の定、5km地点では1分、10kmでは1分20秒も予定より早い。もう少しゆっくりと走っても良いのだが、何せスピードメーターが付いている訳でもないし、アクセルを緩めるというような話でもない。生身の人間が走る事の難しさを思ってしまう。そんな事、心配しなくても、スピード出したいと思っても出なくなるのは、時間の問題だ。とにかくオンボロエンジン付きだもの。途中でエンストしない事を願うしかない。
 それよりも快晴に恵まれて、与論島の海は特別に輝いてきれいだ。南東風が強いので風花の風力発電のプロペラが勢い良く回っているのが気になるが、リーフに砕ける真っ白な波頭が存在感抜群で、それだけでヨロンマラソンに参加出来た事を嬉しく感じる。景色を楽しむ余裕のあったのは、赤崎を過ぎて北の方角へコースが変わって暫くの、百合ガ浜を前方に望みながら下っている先行のランナーが真っ青な海の中に吸い込まれそうに消えて行く。ふと、このままレースを中止して砂浜でぼんやり出来たら良いのになと、とんでもない考えが浮かぶ・・・・・出来る訳、無いよね・・・・・   (2007.04.03 亀野 稔)